X Jealousy  ~永遠の未完の傑作~

テンジロウです。

 

今日は1枚のロックアルバムについて書かせてもらう。

 

そのロックアルバムとは

X(現X JAPAN)のメジャー2ndアルバム「Jealousy」

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1年以上の活動休止期間を経て1991年7月1日に発売されたアルバム。

 

アメリカのLAでレコーディングが行われ、当時としては音質は最高だったと思う。

収録されている曲もテクニック、グルーブ、バンド感がそれまでのXから格段に向上していると感じた。

誤解を恐れずに言わせてもらうと、X JAPANのようなYOSHIKIのアルバムでは無く、TOSHI、TAIJI、PATA、HIDE、YOSHIKI、5人のXというロックバンドのアルバムである。

スクリーミング・マッド・ジョージが手掛けたジャケットアートも最高で、歌詞ブックレットも圧巻の迫力である。

 

はっきり言って俺は、この時代のXが一番好きである。

 

だがこのアルバムは物足りない、最高傑作になりきれないのである。

その理由は後ほど説明する。

 

 

収録曲はこちら↓↓↓

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 全10曲、メンバーそれぞれが曲を出し合って、「Jealousy」という作品が出来上がっている。

どうでもいいけど、この頃のXって脱ぎ率が高いな。

 

1曲ずつ見てみたいと思う。

 

 

1.Es Durのピアノ線

(作曲:YOSHIKI

アルバム1曲目を飾るのは、YOSHIKIのピアノによるインストゥルメンタル曲。

悲しい旋律が奏でられた後、狂気の旋律に変わり、XのJEALOUSYが始まる。

 

 

2.Silent Jealousy

(作詞:YOSHIKI 作曲:YOSHIKI

1曲目に続くピアノソロから始まる、YOSHIKI節の高速ナンバー。

ヴォーカル・ギターリフ・ギターソロ・ベースライン・高速ドラム・ピアノの旋律・バックオーケストラ・アレンジ、全てが最高で非の打ちどころがない。

YOSHIKIの作曲もさることながら、HIDEとTAIJIのアレンジ力も非常に大きかったと思われ、恐らく二度と生み出せないであろう傑作曲。

 

 

3.Miscast

(作詞:HIDE 作曲:HIDE)

ラウドなロックンロールナンバー。

TOSHIの歯切れのいいヴォーカルと重いギターリフが最高である。

Xにしては珍しい社会風刺的な詞が印象深い。

X JAPAN時代のHIDEのソロコーナーではアレンジを変えて演奏されていた。

もし無人島にXの曲を1曲だけ持っていくとしたら、俺はこの曲を選ぶかも。

 

 

4.Desperate Angel

(作詞:TOSHI 作曲:TAIJI

アメリカンハードロックナンバー。

Xでは珍しいタイプの曲で、「Xは好きじゃないけどDesperate Angelは好き」なんて奴が俺の周りにいた。

TAIJIのセンスが爆発しまくっている。

TOSHIのヴォーカルがメチャクチャ格好いい。

 

 

5.White Wind From Mr.Martin~Pata's Nap~

(作曲:PATA)

PATAのアコギによるインストゥルメンタル曲。

カリフォルニアの風を感じながら聴いたら最高だな、なんて思う。

まさにPATAの昼寝。

 

 

6.Voiceless Screaming

 (作詞:TOSHI 作曲:TAIJI

TOSHIとTAIJIによるバラード。

曲中のギターは、ほぼTAIJIが演奏している。

TOSHIが喉の手術により声が出せなかった時に作詞をしたと言うだけあり、鬼気迫るヴォーカルが聴ける。

HIDEとPATAいわく、難しくてこの曲は弾けないとの事。

 

 

7.Stab Me In The Back

(作詞:白鳥瞳 作曲:YOSHIKI

BPM200、気合の超ハイスピードナンバー。

インディーズ時代に参加した「SKULL THRASH ZONE Vo1」にも収録されている。(この時はHIDEはまだ参加していない)

インディーズ版には無いイントロのリフが凄まじく格好いい。

YOSHIKIはこの曲のドラムレコーディングで体を壊したとか。

ライブでは挿入される「HIDE語」が入っていないのが残念ではある。

ラストの「Stab Me In The Back!!!」のシャウトがたまらない。

 

 

8.Love Replica

(作詞:HIDE 作曲:HIDE)

HIDEが手掛けたインストゥルメンタル曲。

ライブのソロコーナー「HIDEの部屋」を音源化したような楽曲。

ゴミ箱を叩いた音をサンプリングして使用するなど、後のhideのソロに繋がるようなアイデアが盛り込まれている。

俺は当時「ドラクエでかかりそうな 曲だなぁ」と思って聴いていた。

 

 

9.Joker

(作詞:HIDE 作曲:HIDE)

HIDEのポップセンスが弾けるロックンロールナンバー。

Xの陽の部分が全面に出ている爽快な曲である。

TOSHIが「HIDEの曲は息継ぎが無い」と言っていたが、この曲の事ではと俺は思っている。

メンバーがとにかく楽しそうに演奏している。

 

 

10.Say Anything

(作詞:YOSHIKI 作曲:YOSHIKI

アルバムの最後を飾る壮大なバラード。

ライブのエンディングSEで流れる事が多い。

ラストは1曲30分の超大作「Art of Life」へと続くナレーションで幕を閉じる。

 

 

 

以上10曲、捨て曲無しの本当に素晴らしいアルバムである。

であるが、俺はいま一つ物足りないのである。

 

1曲1曲は素晴らしい楽曲ばかりであるが、アルバムとして聴くとどうしても物足りない。

1本の映画でも観ているかのような、1stアルバム「Blue Blood」で感じたドラマを感じないのである。

 

それは何故か・・・この「Jealousy」は完成形では無いからだ。

レコード会社との都合、時間の都合で本来収録されるはずだった数曲が収録されていないのである。

 

当初「Jealousy」は2枚組になる予定であった。

1枚目には、現在の収録曲に加えて「Sadistic Desire」と「Standing Sex」が収録される予定であり。

2枚目には30分の超大作「Art of Life」1曲が収録される予定であった。

 

この2曲と1曲が収録されていれば、文句なく1stアルバム「Blue Blood」を超えた超傑作になり得たと思う。

 

後に全ての曲が発表されてはいる。

だが「Jealousy」とは違う別の形でだ。

 

俺の勝手な妄想であるが、もし「Jealousy」に入っていたのであれば「Sadistic Desire」はおそらく中盤、「Standing Sex」はラスト曲の一つ前あたりに入っていたのではないだろうか。

1枚目を全て聴き終えた後に、超大作「Art of Life」が始まる。

完璧すぎて涎が止まらない。

 

だがYOSHIKIは語る「Art of Lifeは他の曲との共存を拒んだ」と。

そうか、この現在の形が「Jealousy」自らが選んだ形なのかもしれない。

 

 

俺はこれからも一生、未完の傑作「Jealousy」を聴き続ける。

 

Jealousy REMASTERED EDITION

Jealousy REMASTERED EDITION