俺・渋滞・便便べ便便

テンジロウです。

 

昔から非常に悩まされている事がある。

 

お食事中の方は、ここから先は読まない方がいいかもしれません。

 

 

長年非常に悩まされていて、全く有効な解決方法が無い。

俺の悩んでいる事とは便意である。

 

便意に悩まされているのである。

 

正確には[不安感を感じた時にくる便意]を感じた時の、どうしようもない不安感である。

いや、焦燥感といってもいいかもしれない。

 

この焦燥感を生み出す、危ない便意こと[奴]が襲ってくるのは、朝である。

俺は専ら車通勤なのだが

[奴]が襲ってくるのは通勤中の車の中、それも渋滞中の車内である。

だが同じ車の中でも、渋滞もなくスムーズに走っている時はあまり[奴]は襲ってこない。

休みのまったりした平和な朝なんかは絶対に[奴]は襲ってこないのである。

これはどういう事なのだろうか。

 

俺は朝、家を出る前には必ずトイレに行く事にしている。

「ここから職場までは約50分、途中で[奴]がきたら大変だ、先に捻り出しておこう」

と安心したい為に必ずトイレに行くのである。

ここで豪快に排便することに成功し、安心を得ることができた朝は,さほど問題は無い。

問題は排便に失敗した朝である、全然ウンともスンとも出なかった朝である。

そこは俺も何とか捻りだそうと頑張るのだが、時間は無情である。

出発時刻がくれば試合終了である。

「これだけ戦っても出なければ今日は出ない日」と自分を納得させながら家を出るのである。実は自分の中に微かに芽生えている不安感に蓋をしながらである。

 

朝の通勤時間帯に俺の家から職場まで、渋滞にまったく合わずに行くことは90%無理な話である。

渋滞にはまって約50分かかる事は覚悟しているので問題は無い。

 

俺の悩みはここからである。

この渋滞にはまっている時というのは、物理的に前にも後ろにも動けない、所謂完全に閉じ込められた状態になるわけである。

俺は音楽を聴いたり、ラジオを聴いたりそれなりに楽しく過ごしているわけだが、

不意に「今この動けない状態で便意がきたらどうしよう」と考えてしまう事がある。

この考えがまずいのである。

[奴]を檻から解き放つきっかけとなってしまうのだ。

 

[奴]は手始めにキュルっと腹を鳴らしてくる。

俺は「ん?」と思うのであるが、「後30分ぐらいでトイレに行けるし、大丈夫だろ」とまだ余裕である。

ここである事実を俺は思い出す「今日は排便に失敗している、まったく出さずに試合終了しているではないか、まさか今きたのか!?」

この考えにいたってしまったら最後である。

眠れる[奴]を起こしてしまうのである。

 

ゴロゴロッ・・・腹の中から襲撃の合図である。

「あれ?」

[奴]が暴れだすのである。

恐怖の便意祭りのはじまりである。

 

「やばい!奴がきた!車も全く動かない!これはまずい!」

危険シグナル点灯!緊急事態発令!心拍数上昇!心臓バクバク!

「本格的にまずい!!漏れそうだ!!」

俺の顔面から脂汗が吹き出しはじめ、頬が痙攣をはじめる。

「動け動け動け!!!俺の車!動いてくれ~!!!!」

無理である。遥か前方の信号機は無常にも血の色よりも赤く光っている。

「クソっ!!こうなったら車を乗り捨ててどこかのトイレにかけこむか?」

「いやいやいやっ災害時にはキーを付けたままにして車を置いていきなさいって習ったけど・・・さすがに今はまずいだろ!恥ずかしいやん!!いや・・・ちょっとまてよ・・・この便意は災害だ!!・・・は?違うわ!!!言うてる場合か!!」

 

こうなると音楽もラジオも俺の耳には入ってこなくなる。

この段階で[奴]は俺の聴覚を奪うのである。

 

だが聴覚を[奴]に奪われた俺は視覚が冴えてくる。

通常の3倍は冴えている視覚によって周囲をサーチするのである、サラ・コナーを探すターミネーターの様に。

 

(トイレは無いか?コンビニ、ガソリンスタンド、公園は?・・・クソっ無いな。

あっドラッグストア発見!!・・・いやっだめだ、まだ開店時間前だ。)

 

(周りのドライバー共め・・・みんな幸せそうな顔をしやがって、俺の苦しみなんて、お前達にはこれっぽちも分からないだろ。)

 

(あ!吉野屋発見!!・・・トイレだけ借りるか?・・・牛丼食べずに?・・・この際牛丼食べちゃうか?・・・でも背に腹は変えられん緊急事態だ!・・・どうする俺?・・・あっ渋滞動いた・・・ああああっ吉野家が遠ざかるうううう!!・・・クソっ!!)

 

渋滞が解消されトイレが遠ざかってしまった。

だがここで天が俺に味方をするのである。

車が動きだすと俺の安心感が[奴]の暴走を食い止めだすのである。

そう便意が少し落ち着くのである。

 

周りのドライバーに対しての優しさを取り戻した俺の聴覚も戻り、音楽やラジオが耳に入ってくる。

視覚も通常モードに移行される。

「よかった~本当によかった~」

 

しかし、しかしである 、心拍数と心臓バクバクは、おさまらないのである。

「あれ?渋滞も終わったよ?もう大丈夫だよ?俺何でまだドキドキしてるの?」

 

実は俺は知っている。

そう、この先にもまだ次の渋滞が待っているという事を。

まだ[奴]は次の機会を狙っているという事を。

 

(大丈夫だ、さっきの渋滞だって乗り越えられた、次の渋滞だって)

 

刻一刻と近づいてくる、俺と[奴]との再戦。

「俺だって、ただ黙って[奴]の暴走を受けるわけじゃないぜ・・・」 

 

暖房全開だ!!腹を温める!!

 

次の渋滞が近づいてくる。

また俺の聴覚が奪われ、視覚が冴えてくる。

脂汗が止まらない。ロマンティックは当の昔に止まっているのに。

[奴]の第二波がきた!!

 

「ぐわあああ!!これはチョット本当にダメかもしれない!!」

第二波は先程とは比べものにならない暴れっぷりである。

暖房全開なんて何の助けにもならない。

 

(もう無理なやつだこれ・・・苦しいよ・・・よく頑張ったよ俺・・・お尻もヒクヒクしてるし・・・もう出しちゃおうかな・・・家に引き返す言い訳、職場になんて言おうかな)

恥も尊厳もかなぐり捨てて出しちゃおうかなあ・・・ と一瞬思ってしまった俺であったが、

そこは職場の人間達や家族達の顔を思い出してしまうのである。

いかーーーーーん!!ここで漏らしちゃったら、パンツとズボン家族に内緒で洗濯できるのか?車がクソまみれになったら、掃除どうやってやるの?臭い残るし、みんなになんて説明するの?これ社用車だし!!!

 

たえろ!!!!俺のお尻!!!!ちくしょーーーーーーー!!!!!!

かんべんしてーーーーーーー!!!

お腹さすってみるか・・・

うおっ!!余計刺激して危ない!

まったく違う事を考えよう。

そうだ好きな物の事を考えよう・・・ええと・・・ええと・・・トイレ・・・あかーーーん!!!

 

 

 ・・・・・・こうして修羅場をくぐりぬけた心拍数MAXの俺は

長い戦いを耐え抜き職場のトイレに駆け込むが、ここで安心してしまうと便器に座る前に暴発してしまう事もあり危険である。

まだまだトイレは50mは先であると自分の脳を騙す技術も必要なのであった。

 

 

 

俺と[奴]との戦いはこの様にして年に数回、多ければ月に一回ぐらい繰り広げられるのである。

もうなんとかならないかなこれ。

 

何か解決策ないかな。

1.家を出る前に何が何でも捻り出す。

2.朝ごはんを出発前に食べない。

3.オムツをする。

4.渋滞を避ける為、早朝に出勤する。

5.無心になる。

6.仕事に行かない。

7.野〇ソする。

 

1は、できれば苦労しないし。

2は、効果は無かった。

3は、俺にもプライドがある。ていうか中にしても処理に困る。

4は、一番現実的だが、ちとツライ。

5は、それができないから悩んでる。

6は・・・

7は、いつも一瞬しちゃおうかな?ってよぎる。

 

中々いい解決策が無いんです。

俺はこれからも一生[奴]に脅えて生きて行かなきゃいけないのかな。

 

俺の腸は、今便意を催したら非常にまずいと思うと、逆に便意を催してしまうという、天の邪鬼な腸なのです。

日本人の10人に1人ぐらいは、同じ様な症状で悩んでいるというデータもあるようです。

 

俺の同志が日本に1000万人以上いると思うと非常に心強い!共に戦おうぞ!

 

あっ!いい解決策あった!

車のシートを便器にすればいいじゃん!

そんな車絶対買うわ。